マイクロバブル・ナノバブルの新たな可能性6

もっと知りたいナノバブル

2022年02月28日

マイクロバブル・ナノバブルの新たな可能性6

排水処理・水質改善の装置メーカーを調べてみました。
結果、マイクロバブル・ナノバブル技術を活用しているメーカーが複数社ありました。
いくつか紹介します、

「排水処理の常識を変えたシステム 画期的な排水処理とは?」
AIENCE社のアクアブラスターという散気管です。
特長として、圧倒的酸素溶解能力、槽内を強烈に攪拌と紹介されています。
「散気管内部の突起物(ニードルとウィング)に空気を激しく衝突させることで(気液混合)
微細気泡を発生させています。高負荷の排水や循環中の溶存酸素濃度を高め、
酸素を槽内に行き渡らせることで、微生物の好気呼吸をサポートし、
代謝及び生物分解能力を最大限にまで引き上げます」
「強烈な攪拌力で槽内に対流が発生し、エアリフト効果で底の水と汚泥を巻きあげ、
排水内のSSを細かく砕きます(固液混合)。細かくすることで、微生物が分解しやすくなります」

次は、株式会社ミューカンパニーリミテッド社のミューエアレーターという商品です。
「ミューミキサーと発振素子の相乗効果によりマイクロバブルと強力な循環流を発生させることにより、
液体に酸素を効率的に供給するとともに、混合・撹拌機能も兼ね備えたスタティックミキサー
(静止型流体混合器)を応用した散気筒です」
「従来のスタティックミキサーを凌駕し、酸素吸収効率は、通常の1.5倍以上になります。
また、圧縮空気圧力を0.3MPaG以上にすると、バブルの発生率はさらに向上します。
材質は、耐食性・機械的強度・安全性に優れたポリプロピレンを使用しています」

他にもマイクロバブル・ナノバブル技術を活用しているメーカーが多数ありますが
、ちょっとユニークな取り組みをしているメーカーがありましたので、最後に紹介します。
エンバイロ・ビジョン社のOZAC(オーザック)です。
「ノズルから、オゾン+マイクロ・ナノバブルを放出させ、
最も強力な酸化力を有するオゾンが大量のOHラジカルを発生し、
バブルの圧壊作用とあいまって有機物を物理的に分解します。
オゾンマイクロ・ナノバブルにより分解が促進された廃液が、
活性炭含有スポンジ担体が敷設された曝気槽へ移行。
担体に含有される活性炭の作用によりオゾンマイクロ・ナノバブルが酸素に変化し、
高濃度純酸素供給が担体のマイクロポーラス内で行われるため、
通常の曝気以上に微生物が活性化し分解性を高めます。
マイクロ・ナノバブルは水の浸透性を高める効果があり、
この結果、担体表層の好気性微生物と担体内部の通性嫌気性微生物の両方が活性化し、
有機物分解が促進され、更には両社が食物連鎖を起こす事でSSや汚泥の発生がさらに抑えられます。
流路内の激しい乱流と、その一方、オゾンマイクロ・ナノバブルの圧壊作用によりSSや
浮遊性の微生物が分解してしまうために汚泥は極少の状態で、沈殿槽を介さず、
そのまま河川、水路、海域、下水放流が可能となります」

少しハテナ?と思うところもありますが、オゾンである程度有機物を分解し、
オゾン反応後の酸素を微生物に供給するというアイデアは評価できます。
次回は、海外の状況を検討してみます。