マイクロバブル・ナノバブルの新たな可能性3

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2022年02月07日

マイクロバブル・ナノバブルの新たな可能性3

酸素移動効率、もしくは酸素溶解効率は、排水処理、水質改善における活性汚泥法を行なう際に
目安となる重要な値です。
この酸素は、汚泥内の酸素呼吸を行なう好気性微生物を活性化させるために供給されるもので、
水の悪臭や濁りの原因となる嫌気性微生物を捕食させるためのものです。
好気性微生物が増えると、有機物も分解され、水は透明になり、悪臭もなくなります。
この行程を活発に行なうために、好気性微生物を培養した活性汚泥と、酸素を含んだ空気
(空気中に含まれる20%の酸素)をひっきりなしに送り込むのが排水処理、水質改善の基本です。

そこで、より酸素を排水内に移動(溶解)させるために、いろいろな工夫をします。
マイクロバブル・ナノバブル技術が注目されるのは、水に対してファインバブル
(微小気泡)の接触面積が大きくなり、より多くの空気が移動(溶解)するからです。
また、熱帯魚などの水槽内で行われているエアレーションと違い、マイクロバブル・ナノバブル技術は。
気体と液体を強力に微細化(気‐液混合)することで、酸素の溶解効率をアップさせます。

いくつかの企業の技術を紹介します。

A社
ブロワで送られてきた空気をノズルから噴射。ブラスターブレードに空気が衝突し微細気泡が発生。
高負荷排水でも槽内の溶存酸素濃度を1.0mg/L以上を確保することで微生物を高活性化させる。
動力は、空気を送るエアーコンプレッサーです。

B社
一般的な散気管が吐出する数ミリから数センチのバブル群は、秒速0.5mほどでゆっくり上昇しますので、
弱い水流しか生み出せず、結果として槽内に汚泥が堆積して、酸素を無駄に消費するエリアを生みだします。
弊社商品の吐出するエアーは、ほとんどが粗大バブルで、秒速1.8mで勢いよく上昇し、槽内を強力に攪拌します。
また100μmサイズのマイクロバブルが水中をフワフワ漂い、溶存酸素アップに寄与します。
動力はエアーコンプレッサーです。

C社
「ファインバブル(商品名のようです)」は、世界最高レベル52%(水深4m)の酸素溶解効率を誇る超高性能散気管。
「ファインバブル」はホースを繋いで投げ込むだけの配管工事のいらないユニークな散気管で、
ポリエステル繊維の微細孔からマイクロバブルクラスの超微細気泡を大量に発生するため、酸素溶解効率が最高レベルに高く
(気液接触面積が抜群に多くキープできるため 酸素溶解効率が極めて高い)、かつブロアの風量を格段に少なく出来ますので
。排水処理の省エネ(省電力)対策に最適な製品です。
どうやら、気‐液混合力で酸素を溶解させことと、気液接触面を大きくするというふたつの方法があるようです。
次回は、そのあたりのことを深く追求していきます。