腸内細菌とナノバブル3

もっと知りたいナノバブル

2021年12月26日

腸内細菌とナノバブル3

日本分子状水素医学生物学会のホームページに、「水素水の飲用効果についての学術論文では、
0.5 mg/L (0.5 ppm)の水素水を一日1L飲用した場合の効果が報告されており、
それ以下の濃度の水素水の飲用効果は見当たらない。
現段階では、人への水素水の飲用効果を発揮するためには、最小量として、
0.5mg/L(0.5 ppm)以上の濃度で、総量が0.5 mg以上の飲用が必要であると示唆される」
と明記されています。

前回のコラムでも紹介しましたが、なんらかの方法で水素を水に溶融させ、
それが飲水時に0.5ppm以上であるものを水素水と定義づけています。
通常の水には、水素は溶けません。0ppmです。
そこで、マイクロ・ナノバブル技術を使い、一旦1.6ppmの過飽和にします。
この過飽和水素水をアルミパウチに保存することで、水素が抜けるのを抑え、
飲水時(開封時)に、0,5ppm以上の濃度を維持しているものが「水素リッチ・ウォーター」です。
この水素リッチ・ウォーターと腸内細菌を取り上げる前に、
これまでの腸内細菌へのアプローチについて整理しておきます。

まず、プロバイオティクスとは、有用菌を含むものを摂取し、腸へ届けようとすることです。
ヨーグルトや乳酸菌飲料が代表的なもので、多くの商品が発売されています。
これに対してプレバイオティクスは、腸内の善玉菌の餌となる栄養素を摂取することで、
腸内細菌叢を育てようとする取り組みです。オリゴ糖や食物繊維などがよく知られています。
*オリゴ糖は、わが国においては特定保健用食品の関与成分として認可されており、
これもまた多くの商品が発売されています。

ただ、プロバイオティクスには困難な障壁が存在するのでは?
菌は胃酸でダメージを受け、腸まで届かないのでは?
最近のCMでは「生きたまま腸まで届く唯一の菌」と紹介されている商品もあるようですが、
残念ながら、届いたとしても腸内に定着せず、「通過菌」として排泄されてしまうのではないか?
など思ってしまうですが・・・
プレバイオティクスにおけるオリゴ糖の摂取は、たまねぎ、ごぼう、じゃがいも、トウモロコシ、
大豆などに豊富に含まれており、同時に食物繊維も取り込めるので一石二鳥と言えます。
特別、プレバイオティクスと大仰なことばを使わなくとも、バランスのとれた食事を心掛ければ良いと思います。
このふたつを合わせたシンバイオティクスという新たな取り組みもあります。
https://bifidus-fund.jp/keyword/kw012.shtml

水素リッチ・ウォーターを飲水する目的は、腸内環境を嫌気性にすることです。
いま注目されている酪酸産生菌は嫌気環境で増殖します。

次回は、Sergej M Ostojik氏の『Hydrogen-rich water as a modulator of gut maicrobiota?』を引用しながら、
水素リッチ・ウォーターと腸内細菌について考察していきます。