マイクロバブル・ナノバブル技術とは!24

もっと知りたいナノバブル

2021年11月12日

マイクロバブル・ナノバブル技術とは!24

今回は「研削装置」を特許申請されたメーカーを取り上げます。
研削時に、クーラント液(研削面に流す液体)をマイクロ・ナノバブル化すると、
研削抵抗の低減、研削能率の改善が効果として得られるということのようです。

事例を御紹介します(専門用語ばかりですが、ご容赦願います)。
まず、研削、切削効率が、1.5倍から2倍します。アップ 例)ソリュブルでSUS440Cの焼入れ材に
ドリル・タップ加工ができ、エマルジョン比べ1.3?1.5倍加工ができる。
目詰まりし難く、スラッジの流れが良くなり、切れている状態が長く続く。
反りや変形が少なく加工できる。
砥石や刃物の延命効果がある。
業界の人間ではありませんので、この事例がどれほどの作業効率に繋がるのか、
経済効率に繋がるのか分かりませんが、導入後の現場の声を読むと、
なるほどクーラント液をマイクロ・ナノバブル化するメリットは大きいということは伝わってきます。

日本タングステン株式会社、東京電機大学、福岡県工業技術センターの「
切削加?におけるファインバブルクーラントの効果」という発表を紹介します。
https://www.tungsten-solution.com/case/pdf/2019_event.pdf
・マイクバブル・クーラントやナノバブル・クーラントを使用することで、
複数の異なる加工方法の実験において工具摩耗が抑制された。
・ナノバブルがクーラントに封入されたことで、クーラントの付着エネルギーが低下し、
工具と被削材界面間のクーラントの移動が容易になり、加工点までクーラントが届きやすくなり、
冷却効果が?まったことで工具摩耗が抑制された。
・マイクロバブルの効果が発現するまでにタイムラグがある。
効果を得るにはある量のバブル個数(濃度)が必要である。
・旋削加工においてマイクロバブル・クーラントを使用することで、
工具の逃げ面摩耗量が低下したが、加工速度により効果に差がある。

いろいろなところで、マイクロバブル・ナノバブル技術が活躍しているのですね。
摩擦抵抗を低減できるとすると、研削だけではなく、まだまだ活用できる分野があるように思います。
新たな活用例が生まれれば、マイクロバブル・ナノバブル技術がより普及していく事に喜びを感じます。