マイクロバブル・ナノバブル技術とは!17

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2021年10月04日

マイクロバブル・ナノバブル技術とは!17

排水処理で、マイクロバブル・ナノバブル技術に期待されることは、酸素移動効率と
オゾンの反応促進だと思います。
酸素移動効率に関しては、すでに多くの論文が報告されており、インターネット上には
マイクロバブル・ナノバブル発生装置を製造しているメーカーの取り組み事例が紹介されています。
ただ、メーカーが紹介している事例は、どうしてもチャンピョン・データをもとにしているため、
導入したが期待外れであったというケースもままあるようです。
酸素移動効率の指標として、総括酸素移動容量計数(KL a)というものがあり、
これを測定し、評価基準とします。
詳しくは、下記報告をお読みください。
https://www.gesui.metro.tokyo.lg.jp/business/pdf/02-11_2001.pdf#:?:text

散気管であれ、曝気であれ、マイクロバブルであれ、公的機関に依頼し検証された
「この値」を発表すべきだと思います。プラス、経済効率もあわせて発表するのなら、
ベストと思いますが、なかなかそう簡単にはいかないのでしょう。

次がオゾンの反応効率です。
マイクロバブル・ナノバブルを生成する「場」、すなわちノズル内では、
激しく気体と液体が細かく砕かれながら接触します(ミキシング)。
ノズルではなく、マイクロバブル・ナノバブル生成装置内でも、微細化する
「場」で同じことが起きています。
*オゾンは水に溶けにくいので、気液混合は最良の取組みであると思います。

オゾンの反応効率とはこの「場」で起きているオゾンと有機物との接触効率ということになります。
例えば、濃度が10ppmのオゾンを毎分1リットル、ノズル内に送り込んで、
どれだけの有機物を分解することが出来るか、20ppmならどうか、毎分2リットルならどうか
などを検証することです。
これは廃水の状態によって変わってきます。ですから、実際に現場で試してみる必要があります。
オゾン濃度、オゾン流量を決定し、ノズルなら1度のパスでOKなのか、期待する有機物分解には
3度パスする必要があるなどを検証しなければなりません。
マイクロバブル・ナノバブル発生装置は、いろいろなものが混ざっている廃水を、
装置内に送り込むことは現実的でないようです。

さて、水質改善・廃水処理へのマイクロバブル・ナノバブル技術の応用について
、結論めいたことを書いてみます。
WETに対応するためには、オゾン反応を促進するマイクロナノバブル・ナノバブル発生ノズルを用い、
反応後に多くの酸素が溶融する処理液を活性汚泥槽に導くシステムを構築する、これが理想と考えます。