マイクロバブル・ナノバブルの技術とは!2

もっと知りたいナノバブル

2021年05月05日

マイクロバブル・ナノバブル技術とは!2

前回、ご紹介した特許庁の「ファインバブル技術」から、ファインバブルの利用開発メーカーを紹介します。
まず、食品部門では、キューピー?のマヨネーズがトップに掲載されています。
この業務用の「シェフスタイルマヨネーズ」は、口当たりがよく、カロリー摂取量も抑えられるそうで、
大ヒット商品になっています。
また、マイクロバブルの中のガスは窒素であり、酸化を防ぐ効果もあるようです。
そういえば、明治の「おいしい牛乳」も、酸化を防ぐためにバブルではありませんが、窒素で曝気して、
牛乳の中から酸素を追い出しています。
いろいろ調べたところ、宮城県のかまぼこメーカー、岩手の御菓子メーカーの御餅などにも、
窒素ナノバブルが入っているそうです。
次に取り上げられているのは、中電技術コンサルタント(株)のカキ養殖です。
これは、「マイクロバブルの父」とも呼ばれている大成先生と協力して開発された技術です。
詳細は、下記の論文を参考にして下さい。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/prohe1990/46/0/46_0_1163/_pdf/-char/en

ユニークなところでは、?ナノクスの鮮魚保持技術です。
これも窒素ナノバブルです。
魚の鮮度を維持しながら輸送する際に、大いに活用されているようです。

さて、その後も水産関連が続きます。
北海道の(株)森機械製作所は、酸素マイクロバブルで海底の貧酸素化を改善する装置を開発しています。
(株)ワイビーエムは、魚介類の成長促進、湖沼のアオコ対策など向けにマイクロバブル発生装置を広く展開しています。

アグリ分野では、マイクロバブル技術による「水耕栽培」に取り組んだのが、(株)Ligaric(リーガレック)という会社です。
マイクロバブル・ナノバブル業界では老舗的会社であり、さまざまな分野の活用例を開発されています。

平成29年は西暦では2017年ですので、4年前になります。それではこの4年間でアグリ・食品部門で新たな動きはあったでしょうか。
ざっと、概括してみます。

農業分野では徐々にですが、ノズル式のマイクロバブル・ナノバブル発生装置が普及しています。
最近では、病害虫対策にオゾンや二酸化炭素、水素などをガス種としたナノバブルが使われだしました。
また、変わったところでは、カット野菜の洗浄殺菌にオゾンマイクロバブルを利用する装置も注目されています。
「ものづくり未来図」で紹介された開発物語が以下のサイトで読めます。
https://project.nikkeibp.co.jp/atclmono/technology/012000005/
また、新たな動きとして、水素ナノバブルを使った野菜の洗浄・殺菌技術も登場しています。

次回は、ライフサイエンス分野での取組みを紹介します。