ナノバブルとは何か!6

もっと知りたいナノバブル

2021年01月14日

ナノバブルとは何か!6

前回、ナノバブルについての論争を取り上げました。
わが国でも、ナノバブルの応用技術の中に、本当に安定したナノバブルが存在しているのか、
ナノバブルの効果、特徴、このことについて完全に解明されているかと言えば、
まだ疑問であると懐疑的な方もいらっしゃるようです。
それ故、ナノ バブルが安定化するメカニズムについての論争が続いており、
なかなか決着がつきません。

弊社もナノバブルを扱っていますので、ナノバブルの謎を解明する責務があると感じており
このコラムを通じて、海外の報告なども紹介しながら、謎に迫ろうとしています。

そこで、今回のコラムでは、論争が続く原因であるふたつの謎について取り上げようと思います。
まず、本当に安定化したナノバブルは存在するのかという謎です。
前回も取り上げましたが、ナノバブルは気体ではなく、固体の不純物粒子なのではないか、
ナノバブルと固体粒子を分離することはできるか、ナノバブルの安定化メカニズムは何か、
といった安定性に関する謎が第一です。
また、ナノバブルを含んだ水の中に、本当に OHラジカルが生成しているのか、
その生成のメカニズムはどのようなものなのかというのが第二の謎です。

順を追って、アプローチしてみます。

まず、「ナノバブルは気体を内包しているか」です。
これを解明するには、ナノバブルがどのように生成されるかを知る必要があります。
“エロージョン”という現象があります。
ネットの辞書機能Weblioで引くと、「キャビテーション気泡が液体の圧力の急激な変化によって、
高速で崩壊または振動し、それに伴って発生する衝撃圧力が固体表面に作用して生ずる表面損傷。
衝撃圧の繰返しによる疲労破壊現象とされている」と載っています。
船舶のスクリューが、この泡で表面がボロボロになっていきます。
*キャビテーション:液体の流れの中で圧力差により短時間に泡の発生と消滅が起きる物理現象。

弊社のノズルも、流体力学的に捉えると、水の中の気体を激しく掻き混ぜることで、
気体をナノレベルまで砕いています。その結果、ナノバブルが発生します。

ただ、現状のナノバブルの測定方法では、気体を内包するナノバブルと不純物固体粒子を識別することはできません。
最近は、クライオ透過型顕微鏡で、ナノバブルの姿を識別できるようになりましたが、
気体を内包しているかどうかまでは分かりません。

次回からは、ナノバブルの存在を証明するために行なわれた内外の研究成果を紹介していきます。