「農業革命」ナノバブルが農業を変える!part6

もっと知りたいナノバブル

2019年08月12日

「農業革命」ナノバブルが農業を変える part5

植物の根と電位につて

農家の方にお話を聞くと、土壌の最も簡単な診断方法は、根の色をみることだそうです。
きれいな白い根は健康の証です。
また、根毛(側根)がたくさん生えているか、そして掘ったときに根が土をしっかり抱いて
いるかどうかをチェックするそうです。

酸化還元電位を測定するORP計というものがあります。
水耕栽培では養液中に溶けている酸素の濃度を溶存酸素計で測りますが、土壌の酸素の量を
測るにはORP計を使います。
土壌には水に溶けている酸素ばかりでなく、気体として、また酸化物質として酸素は存在して
いますので、それら全部の酸素の量を酸化還元電位で判断するわけです。
単位はミリボルトですが、測定値が高い場合(プラス)、酸化的な土壌で酸素が多く含まれて
います。低い場合(マイナス)、還元的な土壌で酸素が少ない状態です。
勿論、酸化的な土壌が植物の根にとっては適しています。

根は水に溶けている酸素よりも、土壌間隙に存在する気体の酸素を、より多く吸収します。
ナノバブルは、気体(20%の酸素)を内包していますので、土壌に浸透すれば、
気体としての酸素も浸透します。その結果、土壌の酸化還元電位は高まります。
これは、実験で結果が出ますから、後日、しっかり報告します。

酸化還元電位と根の関係を調べていると、根自体の酸化還元電位はマイナスだそうです。
酸化と還元は、どちらか一方だけ起きるというものではなく、必ず一対のものですから
(レドックス反応)、根が強いマイナスをもっていれば(還元)、プラスである酸素の吸収
(酸化)も強くなるということなのでしょう。
これは、いつの日か日本植物生理学会の先生が解明してくれると期待しています。

最近は、液体中の酸素濃度を測る際も、溶存酸素計ではなく、ORP計を使用する機会が増えています。
その理由は、マイナス領域の数値が把握できますので、どれくらい酸素が不足しているのかが分かる
からです。因みに、水道水は+500?700mV、湧水は+200mV前後、地下水は?100mV前後です。
水道水を浄水すると、湧水と同じ200mVまで下がります。これは何を意味しているかというと、
塩素が酸化還元電位を上げているだけで、水に溶けている酸素量は水道水も湧水も変わりが無いと
いうことです。

もうひとつ、ナノバブルの特性であるマイナスに帯電していることが、
植物の根の活性に何らかの効果があるのかどうか、その可能性について考察してみます。
すべてのバブル(気泡)は表面電荷をもっています。表面電荷は、バブルのサイズ(粒径)が小さく
なればなるほど強くなり、高いゼータ電位をもつことになります。
ゼータ電位はウィキペディアを参照してください。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BC%E3%83%BC%E3%82%BF%E9%9B%BB%E4%BD%8D

ゼータ電位が高いと、ナノバブルの周辺には過剰なイオンが凝集されます。植物は
イオンのカタチで栄養を吸収します。
ナノバブルとイオンと合体して根の細胞間隙を通り、内部に吸収されているのでは
ないかと思っています。これも、いつの日か解明されることを期待しています。

次項では、フリーラジカルを取り上げます。