ナノバブルについて
はじめに
ここ数年、微細な気泡「ナノバブル(ウルトラファインバブル)」という言葉を耳にするようになりました。そして、その効果にも関心が集まっています。
ナノバブルの特徴を上手く活用すれば化学物質を使用することなく様々な機能を液体に付加する事ができるからです。
各分野(環境・農業・食品・水産・洗浄・産業・美容・医療)において、その証明と研究が進んでおり日本発の改新的技術として産学官が一体となり世界をリードし、その認識は高まっています。
また、気泡の持つ優れた特性を活かし、各産業において水質浄化や、工作機械の冷却、殺菌効果を活かし、農作物の無農薬化等、既に実用化されています。
その一方で生活用途への適応は遅れているといえます。製造コストや、取り付けの困難さ、スペース面等が大きな原因だと考えます。
生活面においてナノバブルの用途は浴室での使用、食器等の洗浄、洗濯、植木への水やり等、多岐に渡ると考えられます。特に、近年においては食物事情の変化により水道水に対するアレルギーを持つ人が多く、肌荒れ等の症状が多く報告されています。
ナノバブルを用いることで、こうした症状が大きく軽減されることも確認されています。
現在、ナノバブルの技術を利用した、代表的な家庭用製品はシャワーヘッドのみです。
その効果(洗浄力・保湿力・消臭力等)を最大限に活かしたシャワーヘッドに人気が集まりよく売れていると聞いております。
しかし、現在販売されているナノバブルシャワーは高額であり、もっと手軽に低価格で幅広い層にその良さを知って頂く事ができないのかと考え、ひとつの発明にたどり着きました。
発明したナノバブル部品は、既存の給水系に簡単に取付ができ、新たなスペースを全く必要とせず、ホースのように屈曲可能な配管であっても挿入するだけで取り付けができるように開発しました。
生産者側の固定費やコスト削減もでき、販売価格も抑えられる発明だと考えております。
次にナノバブルとは何か、そしてその効果、他社製品の検証、発明品の紹介と説明をさせていただきます。
1ナノバブルとは何か…
ナノバブルとはその名の通り、極小の気泡のこと。一般社団法人微細気泡産業会では1㎛以下の微細気泡をウルトラファインバブル(ナノバブル)と定義しています。
1㎚=0.001㎛、0.000001mmであり、ナノバブルは肉眼では確認ができず、一般的に目で見える泡とは比べものにならないほど小さい気泡です。
単位: ㎛(マイクロメーター)1/1000mm
㎚(ナノメーター)1/1000㎛ = 1/1,000,000mm
微細気泡の定義
- 通常の泡 直径100㎛以上
- マイクロバブル 直径100~1㎛
- ナノバブル(ウルトラファインバブル) 直径1㎛以下(=1000㎚以下)
*ファイン(fine)とは美しいという意味ではなく、細かいという意味を表しており、
「非常に細かい泡」という意味です。
上記は微細気泡産業会の定義ですが、他社では様々な定義を用いているところもあります。
他社の定義(例)
- 通常の気泡 直径50㎛以上
- マイクロバブル 直径50~0.5㎛
- マイクロナノバブル 直径10~0.5㎛
- ナノバブル 直径0.5㎛以下(500㎚)
*例2では泡がいかに極小であることを伝えるために㎜で表示しています。
- 通常の気泡 1mm~0.01mm(10㎛以上)
- マイクロバブル 0.01mm~0.001mm(10㎛~1㎛)
- マイクロナノバブル 0.001mm~0.0001mm(1㎛~0.1㎛)(1000㎚~100㎚)
- ナノバブル 0.0001mm~0.0000001mm(0.1㎛~0.0001㎛)(100㎚~0.1㎚)
*(例1)(例2)に関しては一般社団法人微細気泡産業会と定義の差が大きいものを例として挙げさせていただきました。
2ナノバブルの特徴
- 一般的に水中にある通常の泡は、水中を上昇し破裂します。
- マイクロバブルはゆっくり上昇しながら縮小され消滅します。
- ナノバブルは表面にマイナス電荷を有し、凝縮したイオンの殻を被った気泡です。言い換えれば、泡の周りにマイナスイオンをコーティングした状態という事になります。その効果で常にブラウン運動という不規則な運動を行っており、この力が泡の浮力よりも大きい為、ナノバブルは浮かない泡であり、長時間水中に存在する事ができます。
- マイクロバブルの上昇速度
気泡径 | 上昇速度 |
---|---|
100㎛ | 32.4㎝/分 |
10㎛ | 3.24mm/分 |
1㎛ | 32.4㎛/分 |
*大きさの比較
項目 | 大きさ(㎛) | 大きさ(㎚) |
---|---|---|
髪の毛 | 70~80㎛ | – |
人の細胞 | 25~6㎛ | – |
酵母 | 10~1㎛ | – |
細菌 | 3~0.5㎛ | 3000~500㎚ |
タンパク質 | 0.02~0.002㎛ | 20~2㎚ |
3ナノバブルの特性
- 肉眼では確認できない
ナノバブルは極小なため肉眼では確認できません。そのためナノバブル水は透明な液体にみえます。 - 直ちに浮上しない
大気中に浮上せずブラウン運動をしながら長時間水中に滞在します。 - 気泡表面がマイナスに帯電
マイナスの帯電を帯びているため、ナノバブル同士は反発し合います。この特性からナノバブル同士が結合することなく泡密度が減ることがありません。
4ナノバブルの効果
- 洗浄効果
- 水質浄化・改善
- 臭気、悪臭の消臭効果
- 菌、ウイルスの死滅効果
ナノバブルはマイナス(-)電荷を帯びているため、水中に漂うプラス(+)の電荷を帯びた微細な異物に吸着する力を持っています。
また、この吸着する力を利用する事と吸着後、最終的にナノバブルが潰れた時に数千℃と数千気圧の圧力が局部的に発生し異物を分解する事から、洗浄効果、水質浄化・改善、消臭効果、菌・ウイルスの死滅に貢献できるという事です。
現在、産業、医療分野でもその効果が証明され、更なる研究が進んでいます。
NHKの「クローズアップ現代」でも取り上げられています。
ⅰ)生物の生育に良い環境を与える。
ナノバブル水で養殖される養殖魚の成長が2倍ほど早く、通常の出荷できる期間が半分に短縮された。(トラフグ)
ⅱ)魚の鮮度を保つ
窒素を溶かしたナノバブル水で魚を入れておくだけで、5日間鮮度が保てる。
ⅲ)洗浄水としてのナノバブル水
西日本の高速道路サービスエリアでは、ナノバブル水でのトイレの洗浄が実用化され、その効果が証明されています。
*NHKクローズアップ現代より抜粋
5ナノバブルの活用
株式会社アルベール・インターナショナルでは、ナノバブルの可能性にいち早く着目し、研究開発を行ってまいりました。
その結果、独自の技術を使用することで、低コスト・省スペースでナノバブルを発生できるナノバブールの商品化が可能となりました。