腸内細菌とナノバブル4

もっと知りたいナノバブル

2021年12月31日

腸内細菌とナノバブル4

本年『Journal of Functional Foods』に掲載されたセルゲイ・オストジック氏の
「Hydrogen‐rich wateras a modulator of gut microbiota ?」を取り上げてみます。

Modulatorは変調器ですので、「水素リッチ・ウォーターは腸内細菌叢を変化させることができるか?」
と訳せそうです。

論文の冒頭で、「水素リッチ・ウォーターは腸内細菌の良好な生存率や腸内細菌叢の
アップ・レギュレーションなど、人間の健康に多くの利点がある革新的な機能性飲料です」
と紹介されています。
*医療業界では、レギュレーションは「神経伝達物質やホルモンなどへの応対」という意味です。

ざっと読んでみたのですが、さまざまな動物実験において、水素リッチ・ウォーターの飲水が
腸内細菌叢に対して良い効果を与えるというものでした。

では、人間の腸内細菌叢に対してはどうでしょうか。
この論文の最後に、中国で行われたランダム化比較試験を紹介しています。
38人の若いサッカー選手に2ヶ月間、毎日1.5L、水素リッチ・ウォーターを飲水させた試験です。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6352569/

一部、要約しますと
「かなりの量の物質的なエネルギーを費やすフットボールにおいて、
トレーニングと試合を行なうことで疲労が蓄積します。
最近、水素はスポーツの潜在的な有益なアプリケーションとして、
新しい選択的な酸化防止剤と認定されています。
そこで、若い女性のサッカー選手(蘇州のクラブチーム)に水素リッチ・ウォーター
を毎日1.5Lづつ2ヶ月間、飲んでもらいました。
サンプルの酵素リンクイムノソルベント分析物(これは調べてもよく分かりませんでした)と、
16 rDNA連続分析を行ないました。
結果は、血清マロンジアルデヒド、インターロイキン1、インターロイキン6、
腫瘍壊死ファクター-αレベルがかなり減少しました。
血清超酸化物ジスムターゼ、全体の酸化防止剤能力レベル、およびヘモグロビンレベルが、
全体の血でかなり増大しました。
さらに、水素リッチ・ウォーターの飲水は、スポーツ選手の本質的な腸内細菌叢の多様性と
豊富さを改善しました。
トライアルに先がけて、それらが、水素リッチ・ウォーターの飲水に起因していることを
想定していましたが、すべての調査されたインデックスは、コントロールグループで、
想定以上に高かいものでした」。
結論としては、水素リッチ・ウォーターの飲水は、腸内細菌叢のより高い存在量と
多様性をもたらし、好ましい微生物バランスになったというものです。
*この研究プロトコルは蘇州スポーツ学校の倫理委員会により承認されています。
ナノバブル技術を活用し製造される水素リッチ・ウォーターの安全性は、
わが国でも担保されています。今後、ますます研究が進むことを期待しています。