洗濯革命!ナノバブルで洗濯すると、なぜ嫌な臭いが消えるのか?

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2020年04月02日

洗濯革命 ナノバブルで洗濯すると、なぜ嫌な臭いが消えるのか?

2012年、石鹸・洗剤メーカーの花王株式会社が、以下のような発表を行ないました。
「生乾きのニオイ、室内干しのニオイの発生原因については長年不明瞭な部分が多かったのですが、
花王の研究により、そのニオイは衣類に付着している「モラクセラ菌」という微生物が主な原因で
あることが判明しました。
この「モラクセラ菌」は、生活環境のさまざまな場所に存在している微生物ですが、
この菌が衣類に付着すると、皮脂汚れなどを分解する際にいわゆる「生乾きのニオイ」
といわれる雑巾様臭を発生させます。
また、この「モラクセラ菌」は、一般的な細菌と比較し、紫外線や乾燥に強いため、
天日干しをしても環境によっては完全には死滅していない場合もあることが分かっています。
よく洗って見た目はきれいに見えるタオルや衣類でも、生乾きの嫌なニオイを発生する原因菌
が残っているということになります。つまり、洗濯物の生乾きのニオイを防ぐためには、
洗濯時に汚れを落とすことだけでなく、この「モラクセラ菌」の繁殖を効率的に抑えることが
大切だということが、花王の研究成果として判明したのです。」

その4年後の2016年、臭い成分の追加報告がありました。
「汗をかいた後に衣類から発生する汗様のニオイ(着用汗臭)に関して、
そのニオイ成分の原因物質と原因菌を解析した結果、
1)原因物質:汗様臭の不快度の高いニオイ成分として、短鎖および中鎖の複数の脂肪酸に
 由来することを確認しました。
2)原因菌:ニオイ発生の主な原因菌はマイクロコッカス属細菌であり、
 本菌は高い脂肪酸様臭生成能を有することも確認しました。」

洗濯物に残る臭いは、すべて微生物の所為なのですね。
モラクセラ菌も、マイクロコッカス菌も、皮膚や粘膜に常在している微生物ですから、
洗濯物の繊維の奥に入り込んでしまえば、なかなか取り除くことができません。
しかし、この菌を洗濯の際に除去することこそ、臭いの発生を抑える唯一の方法で
あることは疑いのない事実です。
何度かこのコラムで、ナノバブルは超微小であるので、繊維の奥にまで入り込み、
またマイナスの電荷をもっているので、汚れや菌にくっつきやすいと報告してきました。
ナノバブルには殺菌作用はありませんが、除菌効果は期待できると思います。
除菌洗剤と併用することで、より効果を発揮出来るはずです。
加えて、ナノバブルは繊維の奥に入ったタンパク質や皮脂に吸着し、引きはがします。
菌は、これらのものを「餌」にして増殖します。「餌」が無いと、増殖できません。
「ナノバブルで洗濯すると嫌な臭いがしない」との喜びの声をお聞かせいただけるのは、
ニオイの原因菌を繊維から除去出来ること、仮に少数の菌が残っていたとしても増殖する
ことが出来ないということ、このふたつの効果によって嫌な臭いを抑えているからではないでしょか。