マイクロバブル・ナノバブル技術とは!11

マイクロバブル・ナノバブル技術とは!11

水質改善おいても廃液処理においても重要なテーマは、いかに貧酸素の状態の水に酸素を供給するかです。
確かに、ブロワーでブクブクと空気を大量に流し込む曝気より、泡を微細にすることで気体(酸素)が
水に接する面が大きくなるマイクロ・ナノバブル技術の方が、水に酸素が混ざる確率は多くなるはずです。
気体の移動効率は、マイクロバブルの方が上であることは明らかです。
ナノバブルが液体に酸素を供給するガス・タンクの役割を果たすという考えは、やや無理があるようです。
ナノバブルが長期間安定するというのは、ナノバブルが壊れないからであり、壊れないというのは気体が
外へ出て来ないということです。
バブル内の気体を利用するためには、バブルは壊れないと意味がありません。
関西風に言うと、「壊れてなんぼ」です。
さて、水質改善・廃液処理を担う微生物のことに触れなければなりません。
水に混じった酸素を利用するのは微生物です。酸素を供給するのは、微生物に活発に動いてもらい、
有機物を分解してもらうためです。
微生物は水の中の酸素を費消します。ですから、常に安定的に酸素を補給し続けなければなりません。
これは大変な作業です。
人間の細胞も酸素を必要としています。
呼吸で酸素を取り込み、肺で赤血球のヘモグロビンに結合させます。赤血球は、
全身にくまなく張り巡らせている毛細血管網の末端で、血管壁に擦れて、酸素を手放します。
分圧によって、毛細血管から細胞外液に流れ込んだ酸素は、細胞壁を通り、ミトコンドリアに手渡されます。
人間は常に細胞に酸素を供給し続けているのです。
呼吸が止まれば、酸素供給ができず、死に到ることになります。
水の中の微生物も同じです。酸素補給が無ければ死に到ります。
また、酸素補給がうまく行けば、微生物は増殖します。
増殖して、酸素を費消する微生物が多くなると、より多くの酸素が必要になります。

ただ、前回のコラムでも書きましたが、大変優秀な酸素補給技術を構築しても、
対費用効果というものがあります。諏訪湖の例を示しましたが、琵琶湖だともっと費用が嵩みます。
琵琶湖の水質改善への取組みがネット上で検索できます。
その中に、マイクロバブルを湖水に流し込む取組みがありました。
読んでみましたが、諏訪湖と同じように、マイクロバブルを流し込んだ周辺の改善に繋がるのですが、
とても琵琶湖全体の水質改善にはつながりません。
狭い範囲しか改善できないのです。
何万台もの装置を導入するのは、費用面でも、景観上の問題もありますし、
マイクロ・ナノバブル技術を採用するまでには到っていないようです。
これは単なる思い付きですが、湖底に酸素豊富な「過飽和酸素水」を送り込むことができれば問題は解決するのではないでしょうか。
水にはヘンリーの法則で、25℃で8ppmほどの酸素が混ざっています。
ナノバブル技術で、過飽和酸素水(40ppm以上)を作り、血と同じように、湖底の広い範囲に流し込むのです。
まさしく仮説ですが、その可能性について、次回に取り上げてみます。