ナノバブルとは何か!11

ナノバブルとは何か!11

前回同様、北垣氏の論文をもとにナノバブルとはなにかを考察したいと思います。
もう一度、北垣氏の「コンクリートの促進炭化技術」を解説しますと、
コンクリート表面を炭酸化によって緻密化させようとする技術です。
ここで使われるのが、二酸化炭素を内包するナノバブルです。
ナノバブルに繰り返し浸漬させると、コンクリートの空隙が閉塞します。
二酸化炭素ナノバブルはコンクリートの耐久性を高めることができるのです。
初めてこのナノバブルの活用例を知った時は、色々なところでナノバブルが活用できるのだなと感心したものです。

ナノバブルのLifespanの話に戻します。

「ナノバブルは浮上しないで、長期間、液中に安定的に存在する」と、
多くの文献や論文に書かれていますが、ただナノバブルが存在しているだけで、
物理的化学的特性が生まれるのでしょうか。

例えば、ナノバブルが存在すると、水中の溶存酸素濃度が高く保たれるといった報告があります。
微生物が酸素を消費し、水中が低酸素状態になると、ナノバブルが壊れて、
内包されていた酸素が流れ出すと単純に捉えていたのですが、
ナノバブルの内側と外側の水中との酸素濃度の違いによって分圧が生じ、
この力でナノバブルが弾けるのでしょうか。

コンクリートの空隙に入った二酸化炭素ナノバブルは、どのように振舞うのでしょうか。
もし、長期間ナノバブルのままであったとしたら、内包している二酸化炭素は閉じ込められた
ままですから役に立ちません。炭化を促進することはできないはずです。
そうすると、いつナノバブルは弾けて、内包する二酸化炭素を放出するのでしょうか。

次から次へと疑問が湧いてきます。
ナノバブルによってガス・デリバリィが可能です。
しかしながら、内包されているガスがナノバブルの中から出てくるためには、何らかの力が必要なはずです。
この力を解明すれば、ナノバブルの寿命を決定することができると思います。

ナノバブル自体の特性、ナノバブルが壊れた時の反応、このふたつを別々に考える必要がありそうです。
加えて、ナノバブルを生成した「水」が、新たな機能性をもつという観点も忘れてはいけません。

ナノバブルのLifespanを考察するうちに、ひとつ思いついたことがあります。
まったくの素人考えですが、ナノバブルの粒径・濃度、ナノバブルの安定性、ナノバブルのLifespanを決定するのは、
ラジカルの量ではないかというものです。
実に難しいテーマですが、いろいろな報告を参考にしながら探っていきたいと思います。