ナノバブルとは何か!4

ナノバブルとはなにか!4

前回、ナノバブルの形成について書きました。
今回からは、このナノバブルがどのような働きをもつかについて纏めてみます。

参考にする論文は、京都大学名誉教授の芹澤昭示氏の
「マイクロ(MB)/ナノバブル(NB)の基礎」です。
2011年の『日本マリンエンジニアリング学会誌』に掲載されており、
MB/NBの物理化学的性質、流体力学的特性について考察されています。

まず、物理化学的特性については、「MB及びNBの物理化学的性質は
微細気泡作成方法に非常に敏感に、しかも大きく依存して多様性を示す。
従って、MB/NBの特性を上手に活用すれば優れた効果が期待できるが、
決して万能ではない」と前置きし、液体中の上昇速度が遅いため長く液中に滞留し、
気泡同士の合体確率が非常に小さく、且つ分散性にも優れているため、
均質な反応場が得やすいと指摘しています。
次に、通常の気泡に比べ対体積表面積が大きいため、気液界面での化学反応や物理的吸着、
輸送現象が飛躍的に促進されること、高い気泡内圧をもっていること、
マイナスに帯電していること、その他、吸着特性、音響特性、フリーラディカルの生成
、生理活性効果、流動抵抗軽減作用について解説されています。

これらの物理化学的特性を利用して、さまざまなアプリケーション(ナノバブルの用途)
が開発されているわけです。
かく言う弊社でも、ナノバブルの吸着特性を利用し、洗濯物の汚れを吸着・剥離し、
洗濯物をきれいにする『ナノバブール』を開発し、広くお使いいただいています。
また、生理活性効果に着目し、ナノバブル・シャワーも開発しました。

ただ、芹澤氏も注意するようにと指摘されている通り、普遍的性質でないもの
が恰も一般的事実であるかのように記述されるケースもあり、
注意が必要であるナノバブルでありさえすれば、すべて同じ特性をもつわけでなく、
また、生成方法によっても特性が異なる場合もあるようです。
「普遍的性質でないものが、恰も一般的事実であるかのように記述されるケースもあり、
注意が必要である」と警鐘を鳴らされています。

次回からは、それぞれの特性別に、内外の新たなアプリケーションを報告していきます。
ナノバブルを扱っている者としては、こんな活用例もあるのかと驚くことばかりです。

余談ですが、コロナのmRMAワクチンも、油性のナノカプセル(ナノバブル?)に入っているそうです。
ガス(気体)が入っているナノバブルも、ナノカプセルとしての使い方が、
今後は注目されていくのかもしれません。