世界のナノバブル!最新情報!Part2

世界のナノバブル!最新情報!Part2

前回、ナノバブルの基礎研究が、世界中で数多く発表されていることを報告しました。
その研究をもとに、ナノバブル発生装置を製造する企業も続々と登場しています。
また、アプリケーション開発も、急速に進んでいるようです。

今回は、南アフリカの企業(fine bubble technologies社)のユニークなケース・スタディを紹介します。
ケープタウンにあるウエストレイクゴルフ場では、池の水(排水処理後の水を溜めている)を綺麗にする為
ナノバブル発生装置( NanoBubbler TM )を導入しています。
下記サイトでご覧いただけます(ページ下の動画)。

https://finebubbletechnologies.com/irrigation-water-treatment/

その結果、池の水の不快な臭いが消え、濁っていた水が透明になったそうです。
また、大腸菌の数が圧倒的に減少したということです。
このような水質改善の取組みは、わが国でも行なわれています。
ただ、ユニークなのは、この綺麗になった池の水を、ゴルフコースの芝生に散布していることです。
その結果、施肥しなくても強い芝生に育っているそうです。
ホームページの解説では、溶存酸素濃度の高い水を散布することで、土中の好気条件を改善して、
芝生の成長に必要な「窒素固定菌」を活性化させることができると書いてあります。
恐らく、ここで言う窒素固定菌とは、アゾスピリウムのことでしょうが、この菌の助けがなければ、
植物は、栄養素である窒素を吸収できません。
土壌中の窒素は、有機体窒素です。ただ、有機体のままでは吸収されにくく、
菌(微生物)によって分解され、無機態窒素に変わらなければならないのです。
無機態窒素とは、アンモニウムイオンや硝酸イオンのことです。

これまで、マイクロナノバブル水を植物に与える効果として、
根の呼吸を促進することに主眼が置かれてきましたが、
窒素からアプローチした研究・報告はなかったように思います。
確かに、ハーバー・ボッシュは、農業に大きな革命をもたらしました。
しかしながら、現在、気候モデルを使って気候変化による水中の窒素化合物の変化を調査した結果、
気候変動によって降水量が増加すると、川や海に過剰な窒素が流入して、水質が大幅に低下するのだそうです。
窒素化合物が川や海の水を富栄養化すると、藻類やプランクトンが大量に発生します。当然、
水中の酸素濃度は下がりますので、環境問題が起きます。
さらに、我が国日本は、家畜の飼料として多くの窒素(乾草)を輸入し、それが堆肥となり、
土壌に撒かれています。
今後、窒素負荷がますます問題化することは避けられないでしょう。

ウエストレイクゴルフ場では、窒素肥料の散布を大幅に減らしても、ナノバブル水散布で、
強い芝生を育成しています(成長も速いそうです)。窒素肥料に頼るのではなく、
窒素固定菌を活用しようとしているのです。
ボッシュからハワードへ、ということでしょう。

ナノバブル水は、窒素負荷という環境問題を改善する策として、大いに有望であると思います。
*窒素固定菌は、微アルカリ性の環境で、よく増殖します。ナノバブルが生理活性効果をもつためには、
中性の水が弱アルカリ性になる必要があるとの報告もあり、今後のさらなる研究が待たれます。

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