[農業革命」ナノバブルが農業を変える!Part8

ミトコンドリアの生合成とフリーラジカル。

ナノバブルと植物のことを考えると、やはり呼吸について深く掘り下げる必要があると思います。
前項では、フリーラジカルと種子発芽の関係を取り上げましたが、種子発芽の第一段階は種子(胚)が
「水」を吸うことです。次に生体エネルギー(ATP)の供給によって、新しい細胞が作られていきます。
ATPを作り出すのは、ミトコンドリアです。ミトコンドリアは、酸素を必要とします。
酸素は呼吸によって取り込まれます。
そして、その呼吸能力を高めるのが、前回取り上げたフリーラジカルのシグナルです。
これを「ミトコンドリアの生合成」と呼びます。
また、フリーラジカルをリークするのもミトコンドリアです。前項の内生のROS(O2•-)は
ミトコンドリアが作り出したものです。

呼吸の話に戻しますと以前、ミトコンドリアと葉緑体は細胞内に同居しており、その小さな細胞内で、
片や二酸化炭素を吸収し酸素を放出、片や酸素を吸収し二酸化炭素を放出している、と書きました。
しかしながら、呼吸(ミトコンドリア)と、光合成(葉緑体)を切り離して捉えるべきではありません。
中途半端な理解で、誤解を生んではいけませんので、『生命、エネルギー、進化 ニック・レーン著』から、
必要な部分を抜粋させていただきます。
「意外かもしれませんが、呼吸は光合成の基礎でもある。日光のエネルギーを(光子として)吸収した色素
(通常は葉緑体)が、電子を励起し、レドックス中心の連鎖へ送り込んで受容体(この場合は二酸化炭素)
まで到達させる。
電子を奪われた色素は、一番近い供与体(水)から電子を調達する。
この酸素発生型光合成は、老廃物として酸素を放出する」。
「まったく同じ呼吸性タンパク質、同じタイプのレドックス中心、膜を挟んでの同じプロトン勾配、
同じATP合成酵素を用いている――全部同じキットなのだ」。
「ただひとつ実在する差異は色素の変化で、葉緑素は多くの太古の呼吸系タンパク質で使われていた
ヘムという色素と密接に関係している。太陽エネルギーの利用は世界を変えたが、分子の観点では呼吸鎖に
電子が速く流れるようにしただけだった」。
生物の営みは、酸素呼吸です。もし、ナノバブルがもっているフリーラジカルが呼吸能力を高めるのだとしたら、
同時に光合成能力も高めているのだとしたら、ナノバブルは植物の生長促進に大変有効なのかも知れません。
このテーマもいつの日か解明されることを期待しています。
ただ、ナノバブルだけでも解明されていないことが多いにも拘らず、それが植物の生理にどのように関わるのか、
あまりに難しいテーマであることに茫然としてしまいます。

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